会長挨拶 GREETING

第7回関東甲信越アルコール関連問題学会八王子大会開催にあたり、ご挨拶申し上げます。

本学会は日本アルコール関連問題学会の地方会として、2018年に第1回大会を埼玉で開催し、このたび第7回大会を八王子(東京都・多摩地区)にて迎えるに至りました。東京都での開催は第2回東京大会以来、2度目となります。

関東甲信越ブロックは1都9県から構成され、人口でいうと4870万人、日本の約4割を占めています。人口が多く、それぞれが独自に地域の現状にあわせた活動をしてきたためか、かつては他の地方会と比較すると関東甲信越地方の連携は希薄であったような印象がありました。本学会ができ、年を重ねるごとに徐々に顔のみえる連携ができ始めた頃にコロナ禍に突入してしまいました。それでもオンライン開催など工夫をしながら、途切れることなくバトンをつないできました。

今大会のテーマを「つながる・支える・分かちあう~回復を目指したアディクション支援のいま~」としました。コロナ禍で人とのつながり・連携は分断され、我々の仕事・生活の仕方やコミュニケーション手段も大きく様変わりました。一方で、アルコール健康障害対策基本法が2013年12月13日公布、2014年6月1日施行されて10年になり、各地域で様々な工夫・実践の積み上げがなされてきています。「つながる・支える・分かちあう」というテーマは、コロナ禍を超えて、当事者のみならず、医療者・支援者も含めて、顔をつきあわせて、各地域の現状・取り組みについて共有することでアルコール支援の「いま」を確認し、今後の医療や支援の在り方を考えていく・再び連携を強化していくきっかけにできたらという願いを込めて設定いたしました。

会場はJR八王子駅前の八王子オクトーレの最上階にある「八王子市学園都市センター」になります。八王子市は都心から電車で約1時間の人口56万を有する東京都で唯一の中核市であり、大学・短期大学・高等専門学校が21校存在し、外国人留学生含めた約10万人の学生が学ぶ全国有数の学園都市でもあります。また古くは織物の町として栄え、都内でも緑豊か土地で、市内には年間300万人と「世界一登山者の多い山」である高尾山(標高599m)があります。

今大会はあえて対面開催にこだわりました。また、学会運営会社に委託せず、駒木野病院を中心としたスタッフの全面的な協力のもと開催させていただきます。不慣れなため至らぬ点も多々あるかと存じますが、スタッフ一同、精一杯努めてまいりますので、皆様のご理解とご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

桑都・八王子にてお会いできることを楽しみにしております。お忙しいとは思いますが、皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。

第7回関東甲信越アルコール関連問題学会
八王子大会 大会長

田 亮介医療法人財団青溪会 駒木野病院 副院長


2023年10月吉日